メキシコワイン文化に対するパッション『Adobe Guadalupe』

メキシコワインの知名度を上げるという貢献を語る上で、忘れてはいけないのがこのAdobe Guadalupeワイナリー。 創業は1998年(収穫は2000年~)と比較的新しいワイナリーで、生産量も10万本程度とBoutique Wineryの部類に入るであろうワイナリーだろう。 だけど、Adobe Guadalupeワインのファンは非常に多い。

ワイン造りに対するパッションと、そのメキシコワイン文化を他の人と分かち合おうというAdobe Guadalupeワイナリーの人達の愛情には感動する。 ここはワイナリーであり、B&Bでもあり、そしてワイン学校でもある。

創業者でありオーナーでもあるTru Millerは実はオランダ出身。 元々Valle de Guadalupeで縁が深かったわけではなかったが、彼女の息子さんが事故で亡くして暫く意気消沈していたが、その頃に起こった偶然の出来事が天の声のように彼女をメキシコに引き寄せていき、メキシコでワイナリー経営をすることを宿命のように思いいきついた。

ここの赤ワインは基本的にはブレンドのボトルが殆どで、Cabernet, Tempranillo, Malbec, Syrah, Grenache, Nebbioloがメインのブドウでこれらを絶妙のバランスでボトリングしている。 チーフワインメーカーのDaniel Lonnbergというチリ人でチリワイン会では結構名もしれていた人らしいが、オーナーの誘いとメキシコワインのポテンシャルを信じてValle de Guadalupeに移住してきた人。

楽しい会話と共にワインテイスティングを楽しむことができる。 El Jardín(庭の意味)のシリーズが結構ベーシックライン。 可愛いラベリングがモダンで自由なワイナリーを表現している。

僕がまず最初に飲んだのはJARDÍN MÁGICO。

これはSauvignon Blancの単一で、Valle de Guadalupeの気候と土壌で造られているだけあって、爽やかな辛口でありながら香りはトロピカル的なものを感じるそのバランスが好き。 正直Adobe Guadalupe以外のワイナリーでも飲んだのとあまり変わりないか。

El Jardín IIはTempranillo, Grenache, Nebbiolo, Mourvédreのブレンド。

ブレンド配合%までは書いてないし、教えてくれなかったけどメキシコで栽培されていないMourvédreがブレンドされているのが面白い。 ライトに仕上がっているワインだし、ワイン名通り庭に置かれたテーブルを囲んでみんなでワイワイ言いながら飲むのがちょうどいいワインかも。

その次に飲んだのが、Serafielという名のついたワインで50% Cabernet Sauvignon, 50% Syrahというブレンド。

Valle de GuadalupeはメキシコのNapa Valleyだなんて言われているけど、ここで造られるCabernet Sauvignonはレベルの高い万能選手みたい。 ブレンドで入っていないことは殆どない。 Syrahとの相性もばっちり。

最後はGabrielという名のワインで、個人的にはこのブレンドが一番好き。

なんたって、50% Cabernet Sauvignon, 25% Merlot, 25% Malbecというフルボディーワインを造るのに最高のコンビネーション。 Merlotが加わっていることによってタンニンの強さは少し軽減されて、それが良い感じ。 ワインテイスティングでも美味しいけど、やはりこれはステーキとかがっつりした食事と楽しむと最高だろうな。

あとAdobe Guadalupeを訪問する上で、楽しむべきなのは美しい建物とか

庭がワインにすごくマッチする。 メキシコらしい家具、馬、犬がそこらへんで優雅な姿をみせていて、それらをゆっくり目で堪能しながらワインを楽しむことをお勧めしたい。

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